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『聖☆おにいさん』第7巻、深い宗教理解に通じる真実味

2011年11月26日

本書(中村光『聖☆おにいさん』第7巻、講談社、2011年)は『モーニング・ツー』で連載中のコメディ漫画である。この巻も「血の涙を流すマリア像」の秘話や天草四郎のエピソードなど宗教ネタが盛りだくさんである。

『聖☆おにいさん』はイエス・キリストやブッダを主人公とするギャグ漫画という際どい作品である。ギャグテイストの中でも深い宗教理解に通じる真実味を感じさせる描写がある。例えば神の子として宿命づけられたイエス・キリストが大工の息子として普通の生活を送っていた頃の苦悩である。(林田力)
http://www.pjnews.net/news/794/20111110_3
林田力「二子玉川再開発シンポで公共性や財政を検証」PJニュース2011年11月21日
http://www.pjnews.net/news/794/20111120_1
whotwi
http://whotwi.com/user/hayachikara/
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『一路平安!』第1巻、中国人美少女と京都を目指す:林田力

2011年11月24日

本書(小林尽『一路平安!』第1巻、講談社、2011年11月9日発売)はネット生活ばかりの引きこもり浪人生が、偶然出会った中国人美少女と自転車で京都を目指す物語である。劣等感を持っている男子が何故か偶然出会った美少女に関心を抱かれ、高飛車な美少女に振り回されるという展開は定番中の定番である。定番設定でも本書は美少女が中国人であリ、随所に中国語が登場する点に新鮮味がある。(林田力)
http://www.pjnews.net/news/794/20111106_2
林田力「真相JAPANがTPPの問題に迫る勉強会開催」PJニュース2011年11月9日
http://www.pjnews.net/news/794/20111108_3
林田力「『エグザムライ戦国』第7巻、ヤンキーテイストはEXILEにプラスか
http://npn.co.jp/article/detail/17980364/
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『兵馬の旗』第2巻、デカブリストの乱と絡めて描く

2011年11月23日

本書(かわぐち かいじ『兵馬の旗』第2巻、小学館、2011年10月28日発売)は薩摩藩士との対決で幕を開ける。坂本龍馬は刀で向かってくる敵に拳銃で応戦したが、剣術に自信がないという理由で拳銃を使うキャラクターは新鮮である。この巻のメインはロシア留学時代の回想である。ロシアの近代化を求めた反乱・デカブリストの乱と絡めて描くことで、歴史ドラマとして重厚になった。(林田力)
http://hayariki.webnode.com/
林田力:二子玉川ライズ検証シンポジウムで公共性や財政を検証
http://www.hayariki.net/futako/111119sympo.html
林田力 の書評
http://www.honzuki.jp/user/homepage/no2431/index.html

林田力「『静かなるドン』第100巻、惜しげもなくキャラを殺して急展開」リアルライブ2011年11月3日
http://npn.co.jp/article/detail/65076612/
林田力「『ONE PIECE』第64巻、通過点での格下相手にドラマを盛り上げ」リアルライブ2011年11月11日
http://npn.co.jp/article/detail/86684254/
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『銀魂』第42巻、携帯メール依存症は友達が少ない

2011年11月15日

空知英秋が『週刊少年ジャンプ』に連載中の漫画『銀魂』第42巻が、2011年10月4日に発売された。表紙には佐々木異三郎と今井信女が描かれる。この巻では真選組と見廻組の対立を描くバラガキ編が目玉である。普段よりも収録話数を多くしてバラガキ編を完結させており、コミックス読者には嬉しい限りである。
バラガキ編は史実の新選組と京都見廻組の対抗意識を想起させる。過去の『銀魂』でも史実の伊東甲子太郎の離反を下敷きにした真選組動乱編の人気が高く、バラガキ編への期待も高まる。
このバラガキ編はシリアスなストーリーの中でもギャグが冴える。登場人物のセリフに「メールもろくに返さないメル友なら、アドレス帳に残すつもりはありませんから」というものがある。一見すると、まともな台詞に思えるが、これは悪役の台詞である。メールに返信しない側が善玉で、一方的なメールに返信があって当然と考える方が悪玉になっている。しかも携帯メール依存症のキャラは友達が少ないという設定である。「携帯メール依存症だから友達が少ないのだよ」と思わせるキャラ造形になっている。
『銀魂』では第40巻収録のギャグ短編で、メールに即座に返事することで絆を確認するコミュニケーションよりも、リアルな絆を重視する話を描いたが、電子メール依存症への風刺がシリアス長編にも登場した形である。
このバラガキ編では悪役も最後は善人的な面を見せるという日本的なナイーブな展開で終わると見せかけたものの、サプライズが用意されていた。悪役は今後も主人公達の敵として立ち塞がることを予感させる。最終決戦への期待と物語の終幕が近づくことへの寂しさが混じる結末であった。
(林田力)
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『東急不動産だまし売り裁判』TPP反対
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空知英秋『銀魂』に見るゼロゼロ物件業者への対抗価値:林田力

2011年11月04日

空知英秋が『週刊少年ジャンプ』で連載中のSF時代劇漫画『銀魂』が面白い。『週刊少年ジャンプ』2011年44号掲載の金魂・第一訓「ストレートパーマに悪い奴はいない」から突入した金時編は主人公が乗っ取られるという斬新な展開である。家賃を滞納するキャラクターが善玉で、家賃を支払うキャラクターが悪玉という対比が興味深い。
賃貸不動産ではゼロゼロ物件や追い出し屋など賃借人を食い物にする貧困ビジネスが跋扈している。一日でも家賃を滞納した賃借人に対し、サラ金でも行われない未明の家賃取り立てや嫌がらせの貼り紙を繰り返す。また、無断で家屋の鍵を交換して高額の鍵交換費用を請求する。さらに無断で家屋に浸入して家財を処分・換金してしまうなどの人権侵害が行われている。
この種のゼロゼロ物件業者の追い出し行為が許されざる人権侵害であることは当然である。一方で「盗人にも三分の理」という言葉があるようにゼロゼロ物件業者にも拠り所となる論理がある。それは「家賃を払っていない賃借人が悪い」「文句があるならば家賃を払え」である。
家賃滞納という単なる債務弁済の遅延は、追い出しという悪質な人権侵害を正当化する根拠にならない。しかし、残念なことに人権意識の低い後進的な日本社会では、ゼロゼロ物件業者の論理に同意してしまう人々も少なくない。それ故に「住まいは人権」という論理が重要になる(林田力「マンション建設反対運動は人権論で再構築を」PJニュース2011年6月17日)。
http://www.pjnews.net/news/794/20110617_1
ゼロゼロ物件の被害者が被害者でもあるにもかかわらず、家賃滞納者ということで逆に非難される傾向のある日本社会において、家賃は滞納するが、真っ直ぐな魂を持ったヒーローという設定の『銀魂』はゼロゼロ物件業者に対抗する価値を生み出す効果がある。
『銀魂』はパロディや下ネタが多く、PTA推奨という意味合いでの教育的な作品ではない。しかし、単行本第40巻収録のギャグ短編では携帯メール依存症を批判した。また、第7巻収録の第54訓「人の名前とか間違えるの失礼だ」で、追伸の使用をカッコいいと勘違いする無学者を風刺するギャグを描いた(林田力「追伸に対する一考察」PJニュース2010年12月25日)
http://www.pjnews.net/news/794/20101224_9
教育的作品の説教臭さとは無縁ながら、教育的価値を盛り込む『銀魂』に大いに期待する。
http://hayariki.or-hell.com/Entry/11/
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