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林田力 書評 ワンピース69巻

2013年06月22日

尾田栄一郎『ONE PIECE 69』(集英社)はパンクハザード編の続きである。『ONE PIECE 68』に続いて依存性薬物(ドラッグ)の恐ろしさが描かれる。薬物依存症に陥ると人格が崩壊してしまう。『ONE PIECE』(ワンピース)は大人気のエンタメ作品であるが、実は社会性にも富んでいる。空島編はパレスチナ問題を連想させる。魚人島編では人種差別がテーマになっている(林田力「『ONE PIECE』第65巻、排外主義者の思想に迫る」リアルライブ2012年2月9日)。

パンクハザード編で描かれたドラッグの恐ろしさも現実社会の脱法ハーブ被害に重なる。脱法ハーブの健康被害は社会問題になっている。脱法ハーブ蔓延という社会悪に警鐘を鳴らす作品になった。『ONE PIECE』に登場するドラッグはキャンディである。ファッション感覚でドラッグを吸引する風潮への警鐘になる。

『ONE PIECE』にはカッコいい敵キャラも登場するが、薬物依存の黒幕はゲス野郎である。これも脱法ハーブへの警鐘として有益である。代わりにナミの正義感が見事である。泥棒猫の異名を持ち、金銭が大好きというエコノミックアニマルなナミであったが、ここでは薬物依存の子ども達を救おうと奮闘する。依存性薬物への怒りは本物の人間に共通する感情である。

パンクハザード編では、これまでルフィ達と接点のなかった最後の七武海であるドンキホーテ・ドフラミンゴがラスボスの様相を見せてくる。ドンキホーテ・ドフラミンゴは比較的早い段階で登場したが、チンピラ・ヤンキー風の外見であり、大物には見えなかった。同時に登場したバーソロミュー・くまの方が、懸賞金額は低く、扱いは地味であったものの実は大物ではないかと思わせた。実際、くまは革命軍とも接点を持ち、物語で重要な役回りが予想される。

その後、四皇という強大な海賊の存在が明らかにされ、七武海の凄みは低下した。四皇の一勢力が世界政府海軍と七武海の総力と対等な戦いを展開した後で、七武海の一人が敵の黒幕であったとしてもインパクトが少ない。『ONE PIECE 69』のラストではドフラミンゴの余裕が相手の力量を過小評価したためのもので、ドフラミンゴの底の浅さが露呈した。いきがっているヤンキーが正義の主人公に瞬殺される王道的な展開が想像できる。予想通りに終るか、どんでん返しがあるのか注目したい。
http://www.hayariki.net/tokyu/39.htm
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