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サンクチュアリ

2018年11月18日

史村翔原作、池上遼一作画『サンクチュアリ』(小学館)はヤクザと政治家が日本を変えようとする劇画である。少年時代にポル・ポト政権下のカンボジアで地獄の体験をした北条彰と浅見千秋を主人公とする。帰国した二人が見た祖国は閉塞感漂う高度経済成長期の日本だった。二人はヤクザと政治家になり、表社会と裏社会の双方から日本を変えていこうとする。二人が周囲の人々を変え、動かしていく展開が清々しい。
ヤクザの世界も政治の世界も上が下を駒とし、下を搾取している。あの手この手で出る杭を打とうとする老害には腹が立つ。それを潰していく主人公達には拍手喝采したくなる。ヤクザの世界は順調に老害を排除し、痛快である。武論尊原作、池上遼一作画『HEAT』のような勢いがある。
これに対して政治の世界は一筋縄ではいかない。敵はしぶとい。浅見は保護行政の転換を唱え、労働市場の外国人労働者への解放を主張する。これは現代でもタイムリーな話題である。逆に言えば21世紀に先送りされた問題である。
トランプ大統領が誕生するなど日本だけでなく、世界でも外国人労働者から国内労働市場を守ろうという動きがあるが、無能公務員体質やパワハラ体質の日本人と働くよりは外国人と働いた方が良い。日本人の雇用を守ることが日本人共通の利益ではないだろう。浅見のような主張も成り立つのではないか。
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